退職のご決断は、まさに人生の大きな岐路です。
お仕事を辞めることで、新たな人生の扉が開かれると同時に、自分自身としっかり向き合い、さらに成長する絶好の機会ともなります。
皆さまが退職をお考えになるきっかけは、それぞれに異なるものと思います。
わたくしの経験から申し上げますと、お仕事の内容そのものよりも、人間関係の良し悪しこそが、会社勤めにおいて何よりも大切な要素であると感じております。
「こんな会社、もう辞めて差し上げますわ!」と何度心の中で叫んだことでしょう。
人間不信に苦しみ、ついにはお薬に頼らざるを得ない時期もございました。
まあ、精神安定剤ではございますけれどね。
そしてようやく、安心して人を信じられる環境になった頃に、このお話を目にしました。

ま〜!なんて面白いの。
読めば、退職を思いとどまるかもしれません。
「魂の退社―会社を辞めるということ。」は、天下の朝日新聞にお勤めでいらした稲垣えみこ様が、50歳で退職なさったお話です。
アフロヘアにした途端、なぜかモテ始め、ついに……。
退職すること自体は簡単です。
でも、彼女ったら退職金に税金がかかることを存じ上げなかったみたいです。
それに、フリーランスになると社会保険から国民健康保険へ切り替えなくてはなりませんのに、その仕組みもよくわかっていらっしゃらなかったようです。
さらに、フリーランスになると失業保険は受け取れません。
なぜなら、失業保険とは「次のお勤め先を探します!」と職業安定所でお約束なさった方のみが受け取れるものだから。
「もらってからフリーランスになればよろしかったのに」と、わたくしは思いました。
そんなこんなで、著者が慌てふためくご様子には、少々気の毒になってしまいました。
しかも、フリーランスではクレジットカードの審査が厳しくなることも、ご存じなかったようで……。
会社に雇われていることの「ありがたみ」を、初めて身をもって知ることとなります。
この本は、「社畜にサヨウナラ!」と決意なさった方へのエールなのではなくって?
と、わたくしは思いました。
ご一読なされば、退職を思いとどまるかもしれません。
もしくは、「そのまま行ってしまいなさい!」という背中を押す指南書かもしれません。
決めるのは……あなた次第です。
そんな会社辞めちゃいな!ささやく天使の声
お勤め先や職場の人間関係に心をすり減らし、「あぁ、もうお仕事を辞めてしまいたい……」とお思いになる方も多いのではないでしょうか?
「さあ、見切りをつけて次へ参りましょう」と、新たな会社をお探しになったとしても、思いもよらぬ大どんでん返しに遭遇することもあります
わたくし自身、その苦渋を舐めましたからこそ、お伝えできます。
新たな道を歩むのはたやすいことですけれど、その先に理想の人間関係が待っているとは限りません。
もしかいたしますと、以前の職場のほうがよろしかった……なんて思われることもあるかもしれませんね
そうして、そんな時心が張り裂けそうなほど追い詰められた時、そっと手を差し伸べてくださる方がすぐそばにいらしたら、どんなに心強いことでしょう。
あなたが辛い時、話を聞いてもらえる人がそばにいますか?
以前、私は派遣のコーディネータの職についていました。
その時のお話です。
12月24日にチキンを揚げるお仕事依頼が定期に入ってきます。
たった1日ですが、忙殺される忙しさの為「来年もお願いします。」と言うと必ず断られていました…
彼女たちが来てくれるまでは。(^ ^)


クリスマスの贈り物
12月24日 19時10分「今、終わりました〜!」とスタッフよりTEL。
お疲れ様です。
火傷とかしていませんか?
「大丈夫で〜〜す ♪ あのね、来年もこの3人でしょうね!!って円陣を組んでから帰ったんです。 (笑)」


良かったあ。
気をつけて、帰って下さいね。
スタッフから、この言葉を聞いたとき チビっと涙がでました。
スタッフ達が、仲良く楽しんで仕事できたという報告を聞くことは、とても嬉しい。
仕事帰りの車のBGMは「山下達郎さんのクリスマス イヴ」が流れていました。


みなさんは、就業していてどんな悩みがありますか?
派遣のコーディネーターの仕事をしていて、職を求める方に就業先をご案内しても「ありがとう」と言ってもらえることは…
皆無に等しい。
何故なら、スタッフが就業した先で、何かしらの不都合なことが出てくるからです。
だからこそ、コーディネータの仕事は働ける会社を紹介して終わりでなく、「スタッフのお話を聞くこと」がとても重要だと考えておりました。
それぞれの方が抱える「不安と不満」の深さに違いこそあれ、話を聞いてくれたという時間があることが次の〝勤務継続〟に繋がっているからなのです。
派遣コーディネーターの大切な仕事
あなたが辛い時、話を聞いてもらえる人がそばにいますか?
仕事に疲れて辞めてしまいたい・・・と思う原因の第1位は「人間関係」です。
たった一つのボタンの掛け違いで、人と摩擦を生んでしまったり、それによって人間不信になったりすることもありますよね。
仕事や人間関係などで困ったとき、誰かに話をするだけで気持ちが落ち着く事もあります。
困った状況になったら「歩み寄って、引いて・・・歩みよる。押したり、引いたりしてもダメな時は、いっそ離れてみる。」
スタッフが人間関係に悩んだりするという話を聞くと責任を感じてしまいます。
何故なら、そこに紹介したのは、私だからです。
「自分で職場をみつけられないから派遣会社に頼っているので、そんなにも気にする事はない」と
当時の上司がおっしゃっておりましたが、割り切れない性分なので私も一緒に苦しい気持ちになっていました。
だからこそ、彼女達のクリスマスイヴの終業報告は、とても嬉しいのです。
たった1日だから、上手くいってるんだ…。
と、これを読んで思った方もいらっしゃいますよね。
確かに。
しかし「たった1日」の積み重ねが人間関係を作っているのではないかと思うのです。
そして、人間関係を円滑にできる能力は、1日で作れるものではないことを。
私は知っています。
ちょっと一言
心が壊れている時は、とめどなく話してしまうでしょう。
それは、聞いてほしいからですよね。
しかし、話を聞いてくれる人を疲れさせてはいけない。
それが、仕事で聞いてくれる人であっても、友人であっても・・・。
度が過ぎると、ご縁がなくなるので、ほどほどにしておきましょうね。
病んでいる方におすすめ本
実際、「私、ちょっとヤバいかも。」と思い始めた時期がありました。
今思えば、私自身も心が崩壊してしまった状況に、私もなっていたからではないかと思うのです。
正常に戻ってからもう一度読むと、そんなに感動しないのですが…当時これを読んだとき目の前に虹が現れました。
メンタルダウンで地獄を見た自衛官のエッセイです。
人間なんて弱っちいもんです。
甘やかされて育った私なんて、毎日、毎日…仕事中も終わりにも、脳みそが煮えるくらいが怒鳴られたらイチコロです。
この本の著者は、双子のお子様が出来たばかりで無理をされたのですね。
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あとがき
私の経験から言えば、仕事の内容よりも人間関係の質が、会社勤務において重要な要素であると感じています。
会社以外に家庭内でも理不尽な「もてなし」に苦労することもあります。
最近、勇気をもって「嫌われる人」なってもいいんじゃないかと、ようやく気がつきました。
特に「いい嫁」のフリは辞めた宣言した私です。(笑)
もし読書に手間がかかると感じるなら、audibleを試されると良いですよ。
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