こんにちは、ピアノ大好きなみなさま。
ショパンの即興曲 第1番 変イ長調 Op.29を弾くことは、私にとって本当に大きな挑戦でした。
最初は指が迷子になり、音楽のフレーズがまともに奏でられない日々が続きました。
しかし、あきらめずに練習を続けたら、この美しい曲を弾けるようになることができました。
今日は、その学習の過程などをご紹介したいと思います。
ショパン即興曲 第1番 変イ長調 Op.29を弾くまでの道
ショパンの即興曲といえば、「幻想即興曲」が有名です。
即興曲は、4曲あります。
あこがれのショパンの即興曲を宿題にいただきました。
課題は、ショパン即興曲 第1番 変イ長調 Op.29
この曲は、両手とも常に3連符を弾く曲ですが、音の並びによって弾きやすい3連符と弾きにくい3連符があります。
ところが、始めて2週間たっても、3連符の組み合わせが難解でなかなか頭にはいらなかったのです。
「今まで弾いてきた音の運びと全然違う(p_-)も~無理!」
今週弾いてダメだったら「曲変えてって言おう」と思ったほどでした。
(後日談:とっかかりは苦労したのですが、レッスンを離れて数年ぶりに弾いても指が覚えているのにはビックリしました。他の曲は半年弾かなければ、すっかり弾けなくなっているのに。これがショパンの魔力なのでしょうか…。)
練習方法を工夫するぞ!
この曲は、両手とも常に3連符を弾く曲です。
ふりがなをいっぱい書きたいんですけど、さすがに大人なので、ドレミじゃなくて、英語でCDEって書いてちょっとかっこつけちゃってます。
何度も譜めくりしたので、楽譜がヨレってます。
ショパンの左手の親指はカンタービレ
先生の一言で注目の音が分かってきました。
「ショパンの左手の親指は、カンタービレなんだ。」
カンタービレ【cantabile】とは、歌うように,なめらかに,自然に,表情豊かになどの意を含めて表す言葉です。
ちょっとした一言で、呪文が解けるように弾けてきました。
「ショパンの左手の親指は、カンタービレ」
なんて!カッコいいの♪
雷に打たれたように…とは大げさですが、弾きにくい3連符の上の音、つまり左手の「1」親指で弾く音に注目して弾くだけ。
これだけで、読譜が進んできました。
■ 2ページ目 注目 その2
2ページ目の難所は、ここだと思います。
左を和音で取ってみます。
■ 2ページ目 注目 その3
規則を見つけると頭にはいる。
2小節目は、右手が「語っている」ところです。
その時、左が半音ずつ下がっていますね。
やっぱり注目すべきは青〇
ショパンは、導音の使い方は、半端なくオシャレなんですが
時おり、青〇のような使い方を随所にちりばめています。
めちゃお洒落な音です。
でも、華やかなモチーフの中に、ところどころ哀愁が感じる導音の使い方は、
恋が実らなかった後に作られた曲だからなのでしょうかね。
■ 3ページ目 注目 その1
半音階になっていることが気が付けば楽勝。
半音階なので、譜読みできれば「苦」弾けるはず・・・。
ところが不思議なことに、個々の箇所は、家ではすんなり、すんなり弾けるのにレッスンで先生の前で弾くと指が間違う。
なぜだろう?
注意して暗譜までしていった日のレッスンでも先生の前では間違う。
「指番号を同じにするのも一つの方法だよ」と教えてもらったのですがちょっと四苦八苦してます。
■ 3ページ目 注目 その1
つぎの難所は、ここでしょう。
右の小節から進行している部分に注目
右 ファ から →右♭ソ
左♭レ →左♭ミ
青の□
部は、前半の一番の見せ場となるところですね。
ここをかっこよく弾くと、むねが詰まるような「せつなさ」が出て
下の段に移ると解放された気分になります。
計算され尽くした作曲だとここでも感動します。
作曲の時期
この曲を作曲した時期は、恋に破れた後。
ショパンは、幼い頃に出会ったマリア・ヴォンジスカが16才になった時再会。
「綺麗になった」と惚れちゃうのです。
しかし結婚を申し込んだのですが、ショパンが病弱なこと、貴族出身ではないこともあって反対されるんです。
第1番は、マリアとの恋愛の破綻後まもなく書かれています。
即興曲の中でもっとも爽快で明朗な作品です。
冒頭から三連符による非常に細やかな動きが現れ、
それが、さまざまな和音を伴って美しい旋律を響かせています。
中間部は、左手に主要な和音伴奏が置かれています。
あとがき
小さい頃に、「ピアノを習っていたんです。」という話をよく聞きます。
私の子どもの頃の習い事の定番はピアノ。
しかし、音大に進学したり、プロの音楽家にならない限り、途中でやめてしまっている人がほとんどです。私自身もその一人でしたが、2年前に「死ぬまでにショパンの幻想即興曲が弾きたい!」とピアノを再開しました。
それが現在のライフワークにとって、とても大切な存在となっています。
ピアノを追求して見えてくるもの。
それは、ピアノを追求していくと、カテゴリーは、スポーツ競技と同じように感じます。
繰り返し繰り返しの練習から、何かしら見えてくるものがあると気が付きました。
コメント